テレアポの最初の難関受付突破をどうすればいいか

 

たいていテレアポしているといきなり担当者や決済権者に電話に出ることが少ない。割合としてファーストコンタクトの95%は電話の受付または担当者、決済けんしゃ以外の人だ。
そして、電話番は営業電話は断るようにと上司からいわれているので、電話の受付がキーマンとなる担当者につないでくれる可能性はきわめて少ない。
私の感覚でいうと、普通のセールストークで電話をかけていると、8割の確率でその場で断られる。
だからまず最初の難関としていかに受付を突破するのかが常陽だ。受付突破しない限り、キーマンにアポ員とがとることができないのである。

 

僕は新規開拓の営業時代に受付突破に結構いろいろと工夫をした。
いくつかを紹介していこう

正攻法のトークで行く場合

 

新規開拓のテレアポを大量に行った時期は、求人広告代理店で営業をしていた時代です。その時は、一日に200~300件は電話をしていたと思います。
僕も最初は、会社が用意してくれたトークのスクリプトで、「○○の案内で電話しました。求人担当はいませんか?」という感じで電話をかけていました。
だいたいこのように電話をすると、受け付けは9割が、「ご用件はなんですか?」、「担当者が外出中です」、「間に合っています」の3パターンで対応されます。
「ご用件はなんですか?」と必ず聞かれるので、「○○の案内で電話しました。本日のご用件なんですが、○○というサービスをぜひ・・・・中略」と返します。
この時、必ず「本日のご用件は」ということを前置きで話すのがいいです。要件を最初に話してしまうので、電話受付は最初の「ご用件はなんですか?」という質問ができなくなります。
「ご用件はなんですか?」という相手の質問の意図は、本当にご用件を聞いているのではなく、断るために話しているのです。
「ご用件はなんですか?」、「○○の案内です」と答えると、次に返される言葉が「間に合っています」、「必要ありません」となります。
そのため、「ご用件はなんですか?」と最初の質問をさせないのがコツです。
それでも、たいていの返答は「間に合っています」もしくは「担当者は不在です」の2パターンです。
「間に合っています」と言われると、その先に進むのは難しい。そこで電話が切られてしまいます。粘っても担当者にまず繋いでくれることはないでしょう。
しかし、担当者不在の場合は、まだ少し可能性があります。そして、いつ頃戻ってくるかは必ず聞きます。そして最後に、ここが重要なのですが、「担当者はどなた様でしょうか」とさりげなく聞きます。この担当者名を聞くことが最も重要です。
担当者の名前が聞けたら、その担当者あてに再度日時を改めてアポを取ります。名指しであるため、担当者に繋いでくれる可能性が高いです。

 

 社長に名指しアポ

 

従業員50名以下の会社の場合、どのようなサービスを売るにしても、担当者は社長だと肝に銘じておきましょう。求人募集でも、不動産でも、文房具でも、OA機器でも、商品の種類に限らず、お金が発生するものは、社長がすべて決めている場合が多いのです。だから、小さな会社なら迷わず社長です。

 

そこで、「○○ですが、○○社長はいますか?」と電話するのが良いでしょう。僕が営業を初めてやったころは、インターネットがない時代で、社長の名前を調べるのに苦労しました。しかし今は、どんな小さな会社でもホームページがあります。ホームページには社長の名前が掲載されているので、社長名を調べるのは簡単です。

 

しかしこの社長アポは、結構度胸がいります。普通のテレアポより緊張してしまうかもしれません。また、緊張しなくても、少し堅苦しくて、丁寧すぎる口調の電話になってしまうことがあります。しかし、堅苦しい感じで電話するより、ごく普通に、あるいはまるで古い友人のように電話をかける方が良いです。少々ずうずうしく電話をするのです。

 

ダメな例は、「お忙しいところ失礼します。私○○商事の佐藤です。○○社長はいらっしゃいますか?」です。良い例は、「私○○商事の佐藤です。○○社長お願いします」と、とにかく堅苦しくなく、普通に、あるいはこれまでの取引先のようにかけるのです。

 

これは、電話受付は経験豊富で、社長あてに電話がかかってきた際、相手が既存の取引先や社長の知り合いか、それとも営業電話か、声のトーンで見破るからです。とにかく受付に営業だと見破られないようにすることが重要です。

 

 

受付突破が一番しやすいテレアポは名指し

 

昔、僕が求人広告を担当していたとき、ハローワークの求人をリストアップしていました。ハローワークの求人の何が良いかというと、採用担当者の名前が求人表に記載してある場合が多いのです。そのため、僕は求人表に記載されている担当者あてに名指しで電話しました。担当者の〇〇さんいますかと電話をかければ、つないでくれる確率が格段に上がります。契約できるかどうかは別問題ですが、この方法で僕は結構アポを取ることができました。

 

求人広告の場合、意外と担当者がわかりやすいのですが、他の商品を販売する場合はそうはいきません。しかし、ホームページを調べれば意外とヒントが載っているケースが多いです。社員紹介などのページで、営業部長の名前が載っていたりします。

 

従業員が50名以上の中規模クラスの会社の場合、例えばホームページを見て部長や役員あてに名指しで電話するのも一つの手です。50名以上の会社の場合、仕入れなどを部長クラスに大幅に権限移譲している可能性があるので、ホームページを調べてキーマンっぽい人に名指しで電話をかけてみるのも良いでしょう。

 

 

飛び込み+テレアポも意外と効果的だった

 

これは、僕が25歳で営業をしていた時、他の部署の先輩から学んだテクニックです。その先輩は、結構契約を取る人で、飛び込み営業をニーズのありそうな会社にピンポイントで行っていました。さすがに飛び込みなので、受付で相手にされないことが多かったのですが、自分の名刺と資料を受付に渡し、上手く担当者の名前を聞き出してきました。後日、その先輩は担当者につないでもらい、「先日アポもしないで突然訪問してすみません・・・」という前置きをして、うまくアポを取っていました。非常に手間がかかるのですが、この先輩はその手法で大口の契約を取っていました。

 

その後、僕は別の会社に転職し、営業テリトリ制が引かれ、非常に狭いエリアの会社しかアタックできなくなったため、電話のリストもなくなってしまいました。仕方なく、飛び込みをすることにしました。この先輩のテクニックを思い出し、実際にこのテクニックを試してみると、意外にも効果的だと気づきました。飛び込みでいきなり商談になるケースは本当に少ないのですが、担当者の名前が聞ける可能性が高いと思いました。特に、この方法が有効だったのは、電話受付が突破できない会社です。

 

当時、よく求人を出していて、予算をかなり持っている会社があったのですが、電話受付がとにかくガードが高く、なかなか受付突破できませんでした。しかし、飛び込みをしてみると、意外と簡単に担当者の名前を聞くことができ、後日アポを取ることに成功し、契約まで持ち込むことができました。このような成功事例がいくつかあります。飛び込みからのテレアポは非常に手間がかかりますが、このようなニーズは必ずあるため、担当者にアポが取れない営業には効果的です。


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